ついに第10話。 『ノルウェー珍道中』 いつも読んで下さり、ありがとうございます。
前回のお話はこちら。 激混み、渋谷地帯の「プレイケストーレン」を諦め、 さっそうと「Bakken 10km →」の方へ。

分かれ道のポイントは、まだ人が多い。 私の他に、バッケンへ向かう人が居ないか ちょっと様子を伺い一休み。
あれ? 1人も行かないなぁ。 到着予定は8~10時間後。 現在14時過ぎ。 全くゆっくりしている余裕はないので、 バッケンへ向かう道を歩き始めた。 急に道は獣道。

苔や下草が生い茂り、 肩幅ぐらいの 細い道が森の奥に伸びて行く。 ノルウェーのトレッキングで大切なのが、 「赤いTマーク」を追うこと。 「赤丸」のこともある。 その印を辿れば、迷わない。

30分ほど歩くと、 木の根っこがウネウネと地を這い 野生的な感じになってきた。 足元も、時折降る雨のせいか、 ドロドロとしている。 時たま、ズボッと足元が音を立てる。 楽しい。 これを楽しいと思える女子は どれぐらいいるだろう?w しかも1人で歩いてる。w 変態だね。 でもこの、大地と遊んでる感がたまらない。

何時間か歩いたが、 1人もすれ違わない。 さっきの渋谷地帯がウソの様。 いくら歩いても、誰ともすれ違わない。 楽しんではいるが、たまに不安になる。 「何かあったら終わるな、こりゃ。」 だから何もない様に、 気をつけながら歩く。 と思ったら、 ズボッと泥にハマる。 鼻うたなんか歌ってるからだよぅ。 集中!集中ー! 時折見える、フィヨルドの絶景に ワクワクしながら足を進める。

