Jun 28, 20172 min
Updated: Jan 9, 2020
「ノルウェー珍道中」第14話
いつも遊びに来て頂きありがとうございます。
前回のお話はこちら。
よし!
あと1時間。
足首はガクガクだし、
靴の中は相変わらず大洪水。
ここまで徒歩11時間。
やっとフィナーレが見えて来た。
無心で歩き続ける。
すると、森の中に
石垣が現れた。
カランコロンと、
羊のベルが聞こえる。
もしかして、ここが。
バッケンは古い農家さんの
貸している山小屋と確か書いてあった。
赤い屋根の小屋が3・4つ
森の中に現れた。
あ〜ついにここなんだ。
バッケンって書いてある。
泣きそうだった。
あたりはもう夜の入り口。
鳥目の私にはだいぶ暗く感じる。
23:30
今日中に着いて良かった。
山小屋の中に入ると、
真っ暗な中からイビキが聞こえる。
2人?3人?
きっとコーラを飲んだ人たち。
疲れて早々寝ちゃったんだね。
外には焚き火の跡。
まだ炭が残っているので、
少し炊き木を足して
靴や服を乾かした。
蚊に熱烈な歓迎を受けた。
今日は1日、雨が降ったり、止んだり。
でも、今は星空が雲の間から見えている。
姿は見えないけれど、
羊が近くにいるのがわかる。
カランコロンと柔らかい音。
ベルが首についているんだろう。
心地よい音がたまにする。
「 はぁ〜。」
安心して、深いため息が出た。
火にあたりながら
今日あった事全てに感謝。
そして、自分の身体に、脚に。
本当にありがとう。
火が弱くなって来たので、
マットと寝袋を出して
小屋で眠りについた。
ありがとう。
第15話は
「歩けるのか?2日目が始まる。」
さぁ、イビキの主は?
筋肉痛は朝やってくるのか?
どうぞお楽しみに。