Jun 25, 20172 min

【ノルウェー】第11話:道なき道の先には。

Updated: Jan 9, 2020

山場を迎えております。
 

 
『ノルウェー珍道中』第11話。
 

 
2016年にした冒険のお話です。

前回のお話はこちら
 

 

 

 

 

 
NZのトレックは、森かビーチが多かった。
 

 
それに比べると、ノルウェーのフィヨルドは
 

 
アップダウンがかなり激しい。
 

 
時間もかかるし、体力も消耗しやすい。
 

 

 

 
でも、こんなに歩き続けたことはなかったかな。
 

 
すでに9時間ほど歩いている。
 

 
今日は、色んな道を通って来た。
 

 

 

 
樹の根っこをガシガシ這い上がる道。
 

 
ツルツルした岩肌を、ヨチヨチ歩く道。
 

 

 

道とは呼べない道がほとんど。
 
でも、歩いてしか行けない道。
 
美しかった。


 
足首はだいぶ疲れて来た。
 
ノルウェー人は最強だなぁ。。。

すると、次の瞬間、
 
今まで通って来た‘道’が
 
序の口だったことに気づいた。
 

 

 
突然、目の前に道がなくなったのだ。
 
足を置く場所がない。
 

 

 
あるのは、70~80度ぐらいの斜面。
 
そこに取り付けられたチェーン。
 

ちょっとしたロッククライミングなら
 
私は出来る。
 
だけど、足を引っ掛ける隙間もない斜面。
 

 
2~3m先に向こう岸っぽいものが見える。
 

 

 
理解に時間がかかった。
 

 

 
他に道があったわけではないし、
 
橋が落ちた感じでもない。
 
ジャンプできる距離でもない。
 

 

 

 
つまりは、
 
斜面とチェーンを使わないと
 
先に進めない。
 

 

 
なぁに?この、スーパーマリオとか
 
ドンキーコングみたいな状況?
 

 

 
ジャンプ力が増すアイテムでも
 
落ちてるのか?
 

 

 

 
いや、ないない。
 

 

 

 

 
緩やかにパニック。
 

 

 

 

 
チェーンから下には地面らしいものが見えない。
 
樹は生い茂ってる。
 
冗談抜きに、滑ったら死ぬでしょ?
 
色々試すが、やっぱり滑りやすい。
 
落ちても、誰か助けに来るようなとこじゃない。
 
当然後ろから、ハーイ!って人が来るとは思えない。
 
もう、かれこれ5時間は人に会っていない。
 

 

 

 
ネガティブな考えは、
 
自分をどんどん追い詰める。
 

 

 

 
今は夜9時前。
 
少し薄暗くなって来た。
 
戻るという選択肢はないだろう。
 
だって、6~7時間かかるからね。
 

 

 

 
渡りきる以外に道はない。
 

 
とにかくパニック。
 

 

 

 
次回は、
 
第12話
 
「パニックはこうして乗り越える。」
 

 
またお会いしましょう。

#北欧 #トレッキング #フィヨルド #ノルウェー #プレーケストーレン

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